オッサン指南

オッサン死なん、オッサンの楽な生き方を模索します

西海岸の女神「カーラ・ボノフ」

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新譜「CARRY ME HOME」

 

もうないと思っていた新譜が届いた

カーラ・ボノフの新譜「Carry Me Home」が自主制作ながら約10年振りに出ました。同じく自主製作のライブ盤を除けば約20年振り!!潔いほど寡作。しかもほぼセルフカバー。でも良いんです。新録聴けるなんてよもや思ってなかったし、聴きなれた曲の心地よさはじじいリスナーの特権です。

 

新作としてはタイトル曲の「Carry Me Home」が素晴らしくて、このためだけでも買う価値があったと思います。

 

今回も彼女のサイトで注文したら(といってもアマゾンとかで売ってないのでそうする他ないのですが)直筆サイン入り。ベスト盤の時と見比べるとやっぱ筆跡って年月を経ても変わらないなとしみじみ。

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10年前に購入したベスト盤

 

どちらも、物にこだわりがない自分にとって唯一の宝物です。まあサイトで注文すれば全部サイン入りなんですが(笑)、そういう人柄も含めて彼女のCDは大切な宝物なのです。

 

超リラックスモードになれるα波なライブ

人柄でいえば彼女のライブはほんとにアットホームで癒しに満ちています。ビルボードライブ大阪では、いくつになっても変わらない声質と盟友ケニー・エドワーズやニナ・ガーバーと共に奏でる上品で自然な演奏が印象的でした。(残念ながらその後すぐケニー・エドワーズは亡くなられました、ご冥福をお祈りします)

 

ライブの後は酸素カプセルに入ったように(入ったことないけど)元気をもらって帰ったのを昨日のように思い出します。

 

ある日本映画との出会い

エストコーストロック全盛期の彼女の音楽は自分にとって特別で、音楽の趣味がガラッと変わった分岐点でもありました。

 

若い頃ロッキンオンという雑誌が好きで、そこで紹介されているミュージシャンは盲信的に(というと聞こえは悪いですが)聴き漁りました。今でもラジオでそれらの曲が流れると、懐かしーと同時にちょっとだけ通に見られたい欲みたいなんが思い出されてこそばゆい気持ちになります。

 

そんなときにたまたま観た「波の数だけ抱きしめて」という日本の映画。若者達が地元のFM局を立ち上げる際の困難や恋模様を描いていて、挿入歌が、そのままその物語でFM局が流してます、て感じでかかるんですが、これらの曲がハッと我に返るほど良かったんですよね。

 

今まで聴いてきたものとは違う、流れに身を任せてたゆたりたい様な心地良い、奇をてらわない「音楽そのもの」とでもいうのでしょうか?うーんうまく言えてない感じ満載ですが・・

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映画の挿入歌にも使用された「Personally」です。割と静かな佇まいの印象の多い彼女にしてはMVちょっとだけ無理してる感ありますが、曲はばりばり当時のAORど真ん中で今見ても心躍ります。

 

AORという言葉を知るのは少し遅かったでしたが、それからは西海岸の爽やかな風のような、尖った感じではないけれども洗練された大人のロックみたいなんに夢中になりました。

 

ジャクソン・ブラウンイーグルスリンダ・ロンシュタットJ.D.サウザージェームス・テイラーカーラ・ボノフ、今書き連ねるとそうそうたるメンバーである彼らは繋がりが深くて、お互いのアルバムやライブとかにしれっと参加してたりするのを見つけるのも楽しみのひとつでした。

 

なんかアメリカンロックっていう響きを勝手にダサく感じていて、距離を置いていたのが非常にもったいなかったと後悔したのを覚えています。

 

「波の数だけ…」は今観ても本当に選曲が素晴らしく、若い頃にたまたま観れていい音楽を知るきっかけになれて良かったと思っています。

 

いまだに覚えている雑誌の記事

後にギターマガジン(だったかな)でギタリストの佐橋佳幸さんがジェームステイラーとかカーラボノフとかジョンホールとか、その頃夢中になった音楽を紹介されてて、すごく興味深く読んだ思い出があります。

 

佐橋さんのソロフレーズとか琴線に触れるのはそういうことかと思いました。しかも彼はジョンホールと友達で電話で新しく見つけたコードの話をしたりする仲だということが書かれてあったように覚えています。すごいですね。

 

代表曲の数々

てなわけで、その頃出会った音楽の中でも特に思い入れが強いのがカーラ・ボノフです。日本では「涙に染めて」がヒットしたので、同世代の方は覚えておられるかもしれません。

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当時の日本公演のようです

 

この曲のような軽やかなギターソロを聴いていると、これ以上ないほどの幸せな気持ちになります。自分は渋いマイナー調よりメジャー調のフレーズの方が好きなようです。カントリーとかブルーグラスとかにも興味があるのはそういう部分かもしれません。

 

スコットランド民謡のカバー「The Water Is Wide」はCMとかで誰しも一度は聴いたことあるのではないでしょうか?

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J.D.サウザーとの共演、これも日本です

 

ただカバーはそれぐらいで、リンダロンシュタット他様々な人にヒット曲を提供した程の生粋のソングライターです。

 

西海岸サウンドといえば、イーグルスやジャクソンブラウンがまず思い浮かびますが、感傷的な部分も爽やかな部分も含めて全ての曲がそれっぽいのはカーラ・ボノフが一番だと勝手に僕は思っています。それにしても「西海岸」てなんて甘美な響きなのでしょうか。死ぬまでに一度は行ってみたいものです。

 

奏でられ世に出ずる楽曲の数々は単に「癒し」と一言で言えないくらいで暫く離れていると、ああそろそろ聴かないと持たないて感じに大げさやけどなります。多感でいろいろあった時期に出会った楽曲への思い入れという側面もなきにしもあらずですが、それを差し引いてもオンリーワンの魅力を持った人だと思います。

 

「HOME」なんかは僕の中ではアメリカントラディッショナルといえるほどの名曲です。

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 「HOME」今回の新譜のTOPも飾っています

 

そして一番好きな曲は「If He's Ever Near」

youtu.be少しおとなしめな感じの彼女の声と曲調が切ない感じでマッチして、何回聴いても飽きません。

 

偉そうですが「元気でいてくれるだけで充分」

前述した通り寡作とはいえ、小さな会場でのライブなんかは積極的に行っているようです。

 

そういう情報が彼女のツイッターなんかで知れると、元気に音楽活動してくれているだけでそれ以上はいい、と感じてしまいます。感覚的には親戚の(憧れの)お姉さんの近況を知るような感じでしょうか。勝手に思ってるだけですが(笑)

 

今回のアルバム発売に合わせた来日公演が9月にあるということで、とても楽しみです。これでまた10年は生きていけそうです。