おっさん指南

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カーラ・ボノフ、ビルボードライブ感想

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チケット取れた

カーラ・ボノフビルボードライブ大阪公演に行ってきました。前に行った時も同じ会場でしたが、また前回とは違う雰囲気と良さがあって大満足でした。


チケット取るの忘れてて、3週間前に見たら「満席」となっていてかなりがっかりしていたのですが、直前に見たら残っていたのですかさずゲット。キャンセルとかの影響かもしれません。

 

1曲目はまさかの「涙に染めて」で

昔からのファンの心をつかみます。前は確かアンコールの1曲目に持ってきていたはずなので、日本での人気曲という意味でのファンサービス精神と勝手に思っておきます(笑

 

2曲目はアルバムの冒頭も飾る「HOME」

まさに「家」に帰ってきたかのようなゆったりリラックスした雰囲気に会場全体が包まれます。ヒーリングターイム、です。

 

それにしてもあの年齢であれだけの精度の音量を出せることに少し驚きました。しかもビルボードライブは1日2回公演なんですよね。吉本新喜劇みたいですね。

 

その後は意外な曲も

代表曲といわれるような曲が続きましたが、中でも異色だったのが「Personally」。都会的なAOR色が濃い曲なので、アコースティック編成にはあまり合わないと思っていましたし、実際あまり生で演奏しているところも目にしませんでした。

 

イントロから大胆なアレンジのアコギの音色で、あれ?どっかで聴いた感じ、と既聴感にもやもやしている途中で、パーソナリやん、てわかった時の嬉しさ。ちょっと言葉にできない最高の3分間がそこからは続きました。

 

めちゃくちゃ良かったです。ある意味、今回のクライマックスだったかもしれません(あくまで自分の中での話ですが)

 

寡作な彼女がこういうアレンジで、あまりライブで披露しなかったような曲を演奏してくれたことを思うと感謝の気持ちが湧いてきます。

 

元々精力的なアーティストであればそこまで思わないのでしょうが、なんかヤンキーが更生したら途端にいいやつに見えてくるみたいな感じでしょうか?

 

もうひとつ、「Baby Don't Go」で、冒頭から顔の右横で手拍子をして、客席も誘うような様子も意外な一面、な感じでした。自然と笑顔が溢れてきます。もちろん演奏も歌声もパーフェクトです。

 

まあ意外な一面、といってもそういうおしとやかで恥ずかしがり、みたいな昔からのイメージは日本での勝手な印象なのかもしれませんね。

 

超絶偉大なギタリスト、ニナ・ガーバー

特筆すべきは、ニナ・ガーバーというギタリストがすごく良かったことです。

 

彼女はカントリー系のギタリストで、ストラトキャスターのクキクキした音を脳をとろけさせるようなトレモロを使って、夢の中で空中浮遊してるような気分にさせてくれます。

 

あのようなフレーズを次々と弾き出せるテクニックと感性はただならぬなんかであることに間違いありません(語彙が不足中です)

 

AORとかカントリーとかメジャースケールの紡がれ方が好きな人間にはたまらなく琴線に触れるようなメロディで、ずっとこのまま何時間でも聴いていたい気分になります。

 

今回のカーラ・ボノフの新譜ではセルフカバー曲がほとんどなのですが、ほぼ全ての曲で彼女のギターが聴けることで、もう一度再録してくれて良かったとさえ思います。

 

それにしても実際生で聴くと録音より何十倍も心に響きます。

 

途中彼女のコーナーみたいになってジョン・レノンのイマジンを弾いたのですが、あのC、F、G7のシンプルなコード進行の曲を縦横無尽に、アコースティックギター1本での独自の解釈による表現を堪能させてくれて、すごく感動しました。本当にうまかったです。

 

全体を通しての感想

何十年も前に作った曲を、新鮮な感じで成り立ちを丁寧にMCで話す様は曲、ひいては自らの人生を丁寧に大事に、そして悲しいことも楽しいことも凛と受け止めながら生きてきた様子が目に浮かびました。

 

しつこいようですが、寡黙で淡々とした印象のカーラ・ボノフ。今回のライブでは落ち着いてはいるのですが、どこか人懐っこくオーディエンスやツアーメンバーのニナにも優しい気配りをする様子が印象的でした。

 

前に同じビルボードライブ大阪で見たときはどちらかというと癒やしの静やかなライブという感じでしたが、今回は暖かい家に帰ってきたような、まさに2曲目に披露してくれた「HOME」そのままのような空間でした。

 

濃密で素敵な時間をありがとう!カーラ・ボノフ、ニナ・ガーバー!