ワイズリーブラザーズについて
ブラザーズだけどガールズバンド
今年2月にファーストフルアルバム「YAK」をリリースした日本の3人組ガールズバンド、ワイズリーブラザーズはワイズリーブラザーズバンド、といってほしい位のバンドバンドしたバンドで、最近のお気に入りです。
いろんな魅力がつまっているおもちゃ箱のような人たちで、娘共々親子揃ってファンです。
最初は良さがわからなかった
一番最初に聴いたときは、あのとても印象に残るアーティスティックな声が故に逆に3人の醸し出す無二の音の間に気づけずに、ああ日本の3人組ガールズバンドだなあとスルーしてしまっていました。
それがシンプルで音数が少なく、どこかで出会った気がするようなギターソロが出てきてあれっ?となって。
さらにYouTubeで「鉄道」を聴いてから
すごく妙に気になって耳から離れなくなり、他の曲も探す内に細部とか音そのものとかリズムまでゆっくり聴いてると、そのたびに「なにこれ完璧じゃん」と素人ながらに思ってしまったのです。
プロではなく素人に(なんとなく)そう思わせるのって難しいことだと思うんですが、たぶん全く意識せずにそうなっちゃってるんでしょうね。
何に対峙したとしても誠実で無邪気な生活者としての全てを放り込んで滲み出させていることが、違和感なく心の琴線にすっと入ってくる一番の理由なのかなと勝手に思っています。
その魅力とは
アルバム「YAK」を聴いたときは、生っぽさとかスパッと終わるとことか初めてビートルズを聴いた時の様な高揚がまず来て、そっからは完全にするめでした。それも特産品の高級なやつ。
頭の中でヤックの曲が一日中入れ替わり立ち替わり流れている状態です。
曲はもちろん、発信、ファッション、創作物なんかにもこの3人にしか作り出せない独特の雰囲気があり、かっこつけることのない(人間なので多少はつけるかもしれないが)「嘘のなさ」が拡大されているように見えます。
超自然体ゆえ
表現というものによって、いとも簡単に誰にも分け隔てなく信頼と安心を得させて異空間に旅立たせる。(こう書くとなんだか宗教色が出てきますが)
若いのにそういうことを自然にできてしまうのがワイズリーブラザーズだと思います。彼女らにはもともとすごいものが宿っていて年を経てもこの嘘偽りない感じはそのままに、表現力はもっと圧倒的になっていくのだろうと思います。
そのころには(もっと早いかもしれないけど)多分知らぬ者はいない位の大きな存在になっているでしょう。
いい意味で昔の洋楽を思わせる生々しくグルービーな演奏、CDでもライブでも変わらず素晴らしい演奏と歌声。なのに全くすかしたり気取ったりせず、屈託ない笑顔と自然体。
やなこと忘れます
ワイズリーブラザーズの曲や、3人の何がしかの作品にふれている時間は時に優しい気持ちになるし、別の世界にいるみたくなる不思議な体験です。
3人のそれぞれの声、楽器の音色、醸し出す雰囲気、人生観までもが渾然一体となってこれ以上ないハーモニーで溶け合って聴く人見る人の心の奥底に入り込んできます。
結局この思いにつきる
いろんな人を少し幸せにしたり、背中を軽く押してくれたりの彼女達が表現者であってくれてよかったと思います。(ライブも最高でした)